第19号(2004.5.13) 緑が眩しい季節になってまいりました。 身体いっぱいに新しい緑の香りを吸い込むと、 元気になってくる気がします。 外に出ることも、自然と多くなって来ました。 この新鮮な空気に満ちた季節には、香りの良い お茶が良く似合います。 いつもはオーソドックスなお茶をお飲みの方も ちょっと趣向を変えて、香りを楽しんでみるの も一興です。 近年まで私はジャスミンティーが苦手でした。 ずっと以前行った香港で出たお茶が『香片』と あったかジャスミンで、それがとても苦くキツ く好きではありませんでした。 ハイビスカスティーかなんかを沖縄のお土産に 頂いたときも、苦くてキツくてだめでした。 しかしその後、茉莉龍珠を飲んだ時に、それは 頭の中のジャスミンは全く異なったものに代わ りました。 ほのかに上品に香るジャスミン、中からお茶葉 の持ち味を充分に感じる余裕のある控えめな香。 「これなら香りも良いし甘い」 ハイビスカスティーも、小さなお料理教室の中 で最後に振る舞って下さったのがローズヒップ とハイビスカスとローズを上手にブレンドした ものを飲んで好きになりました。 花の香りをつけたお茶を飲む時に注意したいの は、それが本当にきちんとした工程を踏んで香 を移されたものかどうか。 そして、お茶は何でもそうですが、適正な温度 と蒸らし時間であったかどうかです。 前に書いた茉莉龍珠も、安価なものをつい買って みたことがありましたが、開いた葉が汚く、香り も悪く粗悪でした。 丁寧に手で摘まれた葉は、香りが違います。 時間をかけて丁寧に香りを移された花の香は、 ほんのりと優しいはずです。 お手元のお茶に苦手なものがあって、お知り合い にそのお茶をお好きな方がいらっしゃれば、是非 一度その方と一緒にお茶を楽しんでみて下さい。 今まで自分でしていたものと違うやり方をして いるのかもしれません。 花そのものを楽しむお茶は、開いてゆく過程も 美しく、お客様へのおもてなしにも一役買います。 美味しいところまで飲んでしまったら、あとは きれいな水を張って、ガラス器でおもてなしの テーブルを飾って下さい。