第18号(2004.4.6) さあ、まもなく新茶のシーズンです。 台湾では国家公務員の聞き茶師(と正式に言うかどうかは 分かりませんが)達が一堂に集い、その年の新茶の品定め を始め出すころでしょうか。 お茶のランクを決める人が国家公務員なんて! 日本でもあるのでしょうか、良く知りません。 日本茶インストラクターの試験があるのは知っていますが、 お茶関係で国家公務員なんて日本にはいるんでしょうか。 インストラクターより難しいマスター制度が、近い将来 日本茶インストラクター協会で始まる予定とのことで、日本茶 にも国家公務員が出るのかなと興味持って聞いていました。 台湾茶と中国茶、どちらも合わせて「中国茶」と呼ぶこと が多いのですが、細かく考えるとお国も違うのですよね。 元々、台湾へ渡った中国茶を、台湾の人たちが自分達の風土 に合う様に工夫改良した結果、中国から来たお茶と趣の異 なるお茶が生まれました。 中国は広く、茶葉の産地もあちこちに分布しています。 西南茶区、華南茶区、江南茶区、江北茶区 、とおおざっぱ に分けますが、広い国土ゆえに気候も異なり、様々な特徴的 なお茶が生まれました。 鳳凰単叢(ホウオウタンソウ)という岩茶の一種に代表され るような、長くよれた伸びやかな茶葉は、中国大陸の大らか さの象徴のように感じます。 最も多く飲まれるのは、青茶(ウーロン茶)よりも、日本と 同じ緑茶です。ただ、葉も製造工程も違うので、日本茶より あっさりさっぱりとした中にある甘味や苦みを楽しむもので、 色は日本茶よりずっと澄んでいます。 この予備知識が薄いと「こんなの美味しくない」ということ になります。 中国の緑茶の魅力を一度知ると、春になるとそわそわと飲み たくなります。 対して台湾は亜熱帯で、高山であっても茶葉の育成は早く、 年に何度か収穫できる良質の改良種も出ました。 台湾高山茶の、小さく固くコロコロと丸められた葉。 これが今、最も中国茶として認識されている形なのかもし れません。 他に有名なのは、フォルモサウーロン(フォルモサとは台湾 のことを指します)、英国でも珍重される東方美人茶。 独特の芳香があり、上品なものほど自然な甘味を持ちます。 青茶の分類ですが、紅茶に近いので、紅茶だと思っておられ る方も多いかも。 どのお茶にも共通するのは、後から無理に香りや色を付けた 物は無いと言う事。 自然の生み出す不思議な奇跡そのままだと言う事です。 お茶を飲もうと思う時、そのお茶の香りや味の特徴を思い浮 かべて下さい。 予備知識が無ければ、頭も舌も鼻も、真っ白な状態で飲んで 下さい。 その土地土地の風土の生んだ、自然の香りを、ゆっくり感じ て下さい。